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『当確師』あらすじ・感想 選挙の裏側 水面下での戦いを描く異色のドラマ

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2020年12月27日(日)テレビ朝日ドラマスペシャル『当確師』が放送されました。
ここでは“選挙の裏側、水面下での戦いを描く異色のドラマ”と題して、あらすじ(ネタバレ含む)と感想を書いていきたいと思います。

『当確師』では、当選率99%を誇る選挙コンサルタントが、無名の候補者を擁立し、選挙でカリスマと呼ばれる市長に無謀な戦いを挑みます。様々な戦略を駆使し、不可能を可能に変える男の活躍が描かれています。

登場人物には一癖も二癖もあり、物語は二転三転してハラハラします。
それではあらすじを書いていきたいと思います。

『当確師』の主な出演者

聖達磨:香川照之…当選率99%の選挙コンサルタント
黒松幸子:檀れい…保育園園長で、次期高天市長選の候補者
鏑木次郎:高橋克実…現職の高天市のカリスマ市長
鏑木瑞穂:奥貫薫…鏑木の妻で、幸子の親友

Contents

『当確師』のあらすじ

・プロローグ~当確師聖達磨とは~

当選率99%を誇る凄腕の選挙コンサルタント・聖達磨は、成平市市長選に臨む友田泰のアドバイザーをしていました。開票日が迫る中、敗色濃厚で士気が下がる友田陣営…その中で、冷静に状況を分析するのが聖達磨、当選率99%を誇る凄腕の選挙コンサルタントです。

その夜、聖は料亭で敵陣営との会合でわいろを渡す様子を写真に撮られます。実は聖の作戦で、中身はお金ではなく料亭のお土産でした。しかし、敵陣営はその写真を見て、疑心暗鬼になり内部崩壊を起こします。こうして、友田は選挙で圧勝します。

・高天市長選挙への介入

聖は旧知の議員・大國克人から、高天市長選挙に介入して現市長の鏑木次郎を引きずり下ろすように依頼されます。鏑木は高天市の全ての世代から大きな支持を得ているカリスマ市長です。勝てる要素はほぼないのですが、聖は依頼を受けます

聖は高天市に向かい、市長の候補者を探します。鏑木の参加する合唱会で、聖は元孤児で保育園の園長をしている黒松幸子に目を付けます。

その後、聖は幸子の保育園を訪れ幸子に候補者になるように説得します。実は彼女は政治学に精通し、鏑木の市政に疑問を抱いていました。聖はそれを見抜いていたのです。

『当確師』のネタバレ

・幸子の出馬表明

幸子は鏑木の糠島(ぬかじま)リゾート計画に反対するドキュメント映像によって、市民からの支持率を徐々に得ていきます。それを危惧した鏑木は妻の瑞穂を利用して、幸子を福祉担当補佐官に任命し、自分の右腕とします。こうして、幸子の立候補を防いだかに見えましたが…

幸子は鏑木が配信しているネットテレビにおいて、鏑木のリゾート計画に不安を抱く市民の存在を訴えます。そして、そのような弱者を守るために立候補することを表明します。

・それぞれの疑惑

聖たちはリゾート計画の進行中に鏑木達が糠島(ぬかじま)で遺跡を発掘したという情報を得ます。遺跡が発掘されるとリゾート計画は白紙になってしまうので、鏑木は秘密裏に遺跡を破壊し、出土品を売り飛ばしました

選挙に有利な情報を得たと思っていた矢先、聖は鏑木に幸子にまつわる重大な事実を突きつけられます。幸子は副総理を務めた有名な政治家の娘でした。しかし隠し子のため、実母に養女として育てられました

幸子は親に捨てられたと公表しているため、経歴詐称で公職選挙法違反になります。鏑木はそれをネタに、聖に幸子の立候補を取りやめるよう要求します。

・勝敗の行方

幸子は事実が公表される前に会見を開き、経歴詐称を認めます。父を嫌っていたことや、アメリカで父と再会したこと、その際に謝罪を受けて父の苦悩を知ったことを話します。そして、父の理念を成し遂げたいと改めて市長選への意気込みを語ります

実は幸子の情報をリークしたのは聖でした。投票前に膿みを出し切り、クリーンなイメージだけを残したかったのです。

その後、遺跡の出土品を回収した聖たちは瑞穂の元に向かいます。瑞穂は小早川グループの代表で遺跡を破壊した疑惑がグループにかかる前に鏑木を市長から引きずり下ろそうとしていました。

聖は遺跡の件をネタに、瑞穂にグループ全体の票を幸子に集めるよう説得します。そして、瑞穂も幸子への支持を約束します。その後開票を迎え、幸子は高天市長に当選します。

市長になった幸子に、聖はいずれ新しい候補者を抱えて敵同士になるかもしれないと冗談(?)を言いながら別れを告げました。

『当確師』の感想

・豪華出演者による共演

市長選を舞台に各々の陣営の奮闘を描いた本作『当確師』ですが、その豪華キャスト陣もドラマに彩りを加えていました。主演の香川照之は、今や日本を代表する俳優の1人と言っても過言ではないです。

大ヒットしたドラマ『半沢直樹』や映画『SP』にも出演していて、話題を集めました。善良な市民から、小狡い悪党、何を考えているかわからないサイコパス等、様々な役を演じ切り、自分のものにしています。

『当確師』では、当選率99%の選挙コンサルタントを演じました。信念では「独裁者を倒し綺麗な政治をつくりたい」とは思ってはいても、仕事は仕事と割り切っていました。

まさにその通りで、勝つためならばどんな手段も使います。劇中で、候補者の知られたくない情報をリークしたのは実は聖だったという場面があります。そこまでやるのか…と驚愕しました。

正義とも悪とも取れない、微妙な役どころですね。今回は候補者がどちらかと言えば正義だったので良かったですが、時として悪役にも回ることもあるのでしょうか。正義だけでなく悪まで演じ切れる香川照之には適役だと思います。

また、鏑木市長役の高橋克実もクセの強い役を演じ切りました。権力欲に取りつかれた役を演じることに関しては、高橋克実すごく上手ですよね。この方も色々な役を演じることができる名優の1人ですね。

他にも檀れいや奥貫薫も、一筋縄ではいかない裏のある登場人物を見事に演じていましたね。

・選挙という戦場

このドラマで描かれているのは普段は目にすることは滅多にない選挙の裏側です。選挙はイメージが大事ですよね。よいイメージのある人が選ばれるのは当たり前です。

劇中では、選挙の候補者は自分自身について根掘り葉掘り調べられ、時にはないことまでもあるように語られると言っていました。相手候補をつぶすために、相手のイメージを壊すためのゴシップを見つけだそうとする動きもありました。

実際の選挙でも、裏ではこのような熾烈な争いが水面下で繰り広げられているのかなぁと思います。最期にはその戦いを勝ち抜き、幸子が市長になりました。そこで、劇中通して正義感が強いイメージだった幸子も、実は親友を見下したい一心で市長になりたかったことが判明します。

登場人物のほとんどみんなが腹黒い部分を持っていましたね。それは悪い感想ではなくて、綺麗ごとだけではないリアルさを感じることができて、面白いと感じる場面でもありました。

 

 

まとめ

ここまで『当確師』のあらすじや感想を書いてきました。選挙の裏側で行われる候補者同士の水面下での争いと、それぞれの役柄の表裏がある人物像を、豪華出演者達が演じ切りましたね。

とても見ごたえのあるドラマスペシャルでした。このドラマスペシャルが好評を得て連続ドラマ化にも期待ができそうですね。

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